top of page

思春期の子どもとの絶妙な距離感 - 過干渉でも放任でもない「見守る子育て」の実践法

思春期を迎えた子どもとの関わり方に悩む親は少なくありません。「スマホばかり見ている」「勉強しない」「会話が減った」など、日々の小さな出来事が、実は「子どもとの適切な距離感」という根源的な問題につながっています。この時期の親子関係で最も難しいのは、心配しすぎず放任しすぎない、絶妙なバランスを保つことなのです。


なぜ思春期に距離感が重要なのか

思春期は子どもが大人へと成長する大切な時期です。この時期の子どもは自立心が芽生え、自分だけの時間や空間を大切にしたいと考えるようになります。そのため、親との距離感が近すぎると子どもは嫌がり、逆に遠すぎると孤立感を深めたり、危険な失敗をしてしまう可能性があります。

親子関係は「上下の関係」から「水平の関係」へと変化していきます。今までのように「なんで親の言うことを聞かないんだ」という姿勢で強く出ると、ますます親子関係がぎくしゃくしてしまいます。

距離感を間違えるとどうなるか

近すぎる距離感のNG行動

子どものすべてに口を出す、プライベートに入り込もうとする、友達感覚でスマホを勝手に見る、無理やり会話をしようとするなどの行動は、距離感が近すぎます。親としては紛れもない「愛情」のつもりでも、自分本位な愛情になっている可能性があります。

遠すぎる距離感のNG行動

一方で、子どもの様子を全く気にかけない、問題があっても「自分で解決しなさい」と突き放す、会話の機会を作ろうとしないなどの行動は、子どもに「見捨てられた」「愛されていない」と感じさせてしまいます。

適切な距離感を保つ3つの原則

原則1:「見守る距離感」を保つ

関心は持つが干渉はしない、必要な時にはサポートするが自主性を尊重する、子どもの様子は観察するがプライバシーは侵害しない、という姿勢が大切です。毎日「今日学校どうだった?」と質問するのではなく、「お疲れ様」と労いの言葉をかけるだけにとどめ、子どもが自分から話すまで待つことが効果的です。

原則2:「斜め後ろからのかかわり」を意識する

思春期の子どもは「自分は周囲にどう見られているか」を強く意識するようになります。親には精神的に援助を求めない、八つ当たりしても助けてもらおうとは思いたくないのも思春期の特徴です。そのため、正面から向き合うのではなく、斜め後ろから見守る姿勢が求められます。

原則3:「話を聞いてほしいだけ」と「助けてほしい」を見極める

子どもがただ聞いて欲しくて話したのに、親がその事柄を大きくしてしまうことがあります。実はもう仲直りしているのに掘り返してしまう、という事態を避けるため、子どもの真のニーズを見極めることが重要です。

実践のポイント

小さなトラブルや誤解は、子ども自身が「嫌だった」「でもこうしたらうまくいった」と学ぶ絶好のチャンスです。「困ったら相談してね」と伝えた上で、すぐには介入せず、相談されたときも「どうしたらいいと思う?」と子ども自身に考えさせる関わりが効果的です。

「見守るけど放置しない」「助けるけど支配しない」という絶妙の距離感を保つことこそ、子育ての最大の難題であり永遠の課題です。子どもを一人の人間として尊重し、その姿勢がきちんと伝われば、難しい時期も乗り越えられるでしょう。

思春期の子育ては試行錯誤の連続ですが、適切な距離感を意識することで、親も子も救われる関係を築くことができます。

 
 
 

コメント


bottom of page