中学生の数学、苦手克服のための勉強法

数強塾｜数学｜塾｜オンライン
3月30日
読了時間: 4分

中学生になると算数から数学へと変わり、難易度が上がることで苦手意識を持つ生徒が増えます。数学は積み上げ式の教科であるため、一度つまずくと連鎖的に理解できない部分が増えていきがちです。しかし、適切な勉強法を実践すれば、苦手意識を克服し成績アップを目指すことができます。

数学が苦手になる主な原因

公式の理解不足

数学では公式を丸暗記するだけでは不十分です。公式の意味や使い方を理解し、応用できるようになることが重要です。公式を覚えていないと問題が全く解けず、苦手意識につながります。

わからない問題の放置

わからない問題をそのまま放置していると、「何がわからないのか」すらわからなくなり、雪だるま式に解けない問題が増えていきます。数学は前の単元の理解が次の単元の理解に直結するため、つまずきを放置すると取り返しがつかなくなります。

抽象的な概念への苦手意識

小学校の算数では具体的な数字を扱いますが、中学数学では文字式や負の数など抽象的な概念が登場します。「x」「y」などの文字を「意味不明な暗号」と感じ、混乱してしまうことが多いのです。

授業についていけない

中学生になると授業のペースが早くなり、理解が追いつかないまま新しい単元に進むことがあります。特に中学1年生で学ぶ「正負の数」や「文字式」でつまずくと、その後の「方程式」や「関数」の理解も難しくなります。

効果的な勉強法

1. 解く過程を書き残す

数学は答えだけでなく、解答に至るまでの過程が重要です。途中式や考え方を書き出すことで、情報が整理され、間違いの原因を特定しやすくなります。これにより、自分の弱点や理解できていないポイントが明確になります。

2. 間違えた問題を解き直す

間違えた問題は必ず解き直しましょう。解いた過程を見直しながら、間違えた原因やつまずいたところを丁寧に分析することが重要です。自力で解けるようになるまで繰り返し解くことで、理解度が高まります。

3. 過去の単元から復習する

できない問題が出てきたら、前の分野に戻って復習し、苦手な箇所を減らしていきましょう。例えば、「一次関数」がわからない場合は、小学生で学んだ「比例」から復習するなど、基礎に立ち返ることが大切です。

4. 文字に数字を当てはめて考える

文字式が苦手な場合は、「文字は数字を入れるための箱」と考え、実際に数字を当てはめてみましょう。例えば「a+b=ab」と間違えやすい場合、a=3、b=4と具体的な数字を入れると、3+4=7であり、3×4=12となるため、a+b≠abであることがわかります。

5. グラフや図に書き込む習慣をつける

グラフや図形の問題では、与えられた情報や考えた仮説などを遠慮なく書き込む習慣をつけましょう。視覚的に情報を整理することで、問題の理解が深まります。

6. 問題文の読み込みを練習する

数学の問題文は抽象的で理解しにくいことがあります。問題文から必要な情報を抜き出し、情報同士の関係性を見出す練習をしましょう。これにより、問題の意図を正確に把握できるようになります。

7. 他人に問題を解説してみる

理解したつもりでも、他人に説明しようとすると自分の理解が不十分だと気づくことがあります。問題の中身を誰かに解説してみることで、理解度を確認し、深めることができます。

苦手な単元別の対策

文字式

文字式が苦手な理由は「文字」に慣れていないためです。文字を「意味不明な暗号」と思わず、「数字を入れるための箱」と考えましょう。数字に置き換えて考えたり、文字式のルールをしっかり記憶したりすることがコツです。

一次関数

一次関数が難しいのは、xやyに入る数字が問題によって変わるからです。グラフを描いて視覚的に理解したり、具体的な数値を代入して確認したりすることで、理解を深めましょう。

図形の証明

図形の証明は、多くの生徒が苦手とする単元です。図に補助線を引いたり、既知の定理や性質を書き出したりして、論理的な思考過程を整理することが大切です。

数学の苦手意識を克服するには、基礎をしっかり固め、わからないところを放置せず、適切な勉強法を継続して実践することが重要です。一度に全てを理解しようとせず、少しずつ着実に進めていきましょう。